無人搬送車システムの国際規格の改正版が2023年6月に発行されました。
2023/10/19
発行されたISO 3691-4の改正版
ISO 3691-4とは?
ISO 3691-4、「産業用トラック – 安全要件と検証 — Part 4:無人産業用トラックとそのシステム」は現在、無人搬送車(AGV)および無人搬送車システム(AGVシステム)の最も重要な国際規格です。2020年に発行されたこの規格は、製造業者と運用者の両方に適用されます。AGV/AGVシステムにおける人員検出装置、動作モード、ブレーキシステムなどの、安全機能の要件(パフォーマンスレベル)を定めています。また、最終的な設置環境におけるAGV/AGVシステムの円滑で安全な動作を保証するために、リスク低減の手順や、自動機能の妥当性確認の手順も記述しています。
製造業者・運用者にとっての重要な変更
ISO 3691-4規格の改正版は2023年6月に発行されました。規格を最新の現状に合わせ、要件をより明確に定義するために必要な変更が行われています。
以下は、改正版でより明確化あるいは拡大された内容の一部です。
- 「アクティブな検出フィールド」および「運転停止」に関する詳細な要件
- 「停止機能」のより精確な定義 (緊急停止装置間の最大距離など)
- AGVにおける乗員のアクセスと保護に関する要件の更新
- EN 1175:2020の電気要件との相互関係の改善
- 追加された危険の記述 (輸送、温度、エミッション、静電気の問題など)
この最新版のISO 3691-4には、システムをいわゆる閉鎖ゾーンで高速運転させる場合に適用される枠組み条件も記載されています。そうしたケースでは危険を詳細に分析・評価し、適切な追加の対策を導入することが求められます。
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