オーバーラン測定

安全距離を保証

オーバーラン測定

光電保護装置(レーザスキャナやライトカーテンなど)を装備した機械では、危険な動作と光電保護装置間の距離によって安全が保証されます。危険ゾーンへの干渉/アクセスがある場所では、危険な動作を防がなければなりません。

オーバーランとは、シャットダウン後に危険な動作が停止するまでに必要な時間および/または距離を指します。

  • 合計オーバーラン時間=コントローラの応答時間 + 機械システムの停止時間

簡単に言うと、オーバーラン測定は、必要な安全距離が維持されていることの計測による証明です。

オーバーラン測定の結果は、安全距離であり、ミリメートルで表記されます。測定が実行されると、光電装置/スキャナ領域と危険な動作の間の距離が測定結果に対応しているかどうか確認する必要があります。

オーバーラン測定が必要な理由は?

ライトカーテン、スキャナ、両手操作装置などの機械の保護装置は、機械指令により、機械が動作中 の手が可動部に入らないようにすることが求められtれいます。この要件は、危険な動作と保護装置の間の安全距離を維持することで満たすことができます。

そのため、機械の製造業者はオーバーランを特定し、それを使用して必要な安全距離を計算する必要があります。これらの結果は機械本体や、取扱説明書などに記載する必要があります。EN ISO 13855で説明されている方法を使用して、この計算を行うことができます。

従業員に安全な機械を提供することは機械のオペレータの義務の1つであるため、安全装置の点検時に、安全距離の適合性を確認する必要があります。すべての安全部品の安全機能およびそれらのコントローラへの組み込み、不正操作の防止は、初回の試運転前に試験を実施し、場合によっては、一定間隔で、定期的に実施する必要があります。そのような点検は、一般的には毎年実施されます。

オーバーラン測定の手順

オーバーラン測定を実施するためには、センサ(例:ケーブル作動式エンコーダ)、オーバーラン測定装置、およびアクチュエータ(例:ハンドシミュレータ)が必要です。ハンドシミュレータは、アプリケーション/機械の保護装置に機械的に固定します。アプリケーションが最高速度で稼働する際、ハンドシミュレータが安全装置(ライトカーテンなど)を遮断します。安全装置を有効化すると、機械が停止されます。ケーブルをこの時点で使用し、危険な動作の位置と速度を考慮して、オーバーランの距離と時間を計算します。

このプロセスを10回連続で繰り返します。10回のうちワーストケースの値が、安全装置と危険動作間の最小安全距離になります。

安全装置の定期点検

オストフィルダン(ドイツ)のPilz GmbH & Co. KGの検査機関は、法律で規定された安全装置の点検を実施します。ピルツはISO IEC 17020に準拠して、DAkkSより認証を取得した独立検査機関を運営しています。認証は、ピルツ検査機関が技術的な能力、信頼性、独立性、および正確性について、公益のために、評価され、定期的に監査を受けていることを表しています。

オーバーラン測定を含む点検後、お客様は詳細な点検の報告書を受け取ります。点検に合格すると、機械にピルツの品質シールも提供されます。

安全装置の点検に関する詳細情報

本社

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