現在、ブレーマーハーフェン市では、GP JOULEとGreenfuelsが主導するHY.City.Bremerhavenプロジェクトの一環として、余剰電力がカーボンニュートラル水素に変換され、輸送セクターなどに供給されています。その過程において、GP JOULEが開発した2台の特殊トレーラー(それぞれ4つの高圧容器を搭載)に高可燃性ガスが全自動で充填され、380 barまで圧縮されます。水素と酸素の混合物は非常に爆発性の高いガスとなるため、特殊高圧容器の充填・放出には潜在的な危険が伴います。そこでGP JOULEは、安全で実績のあるピルツの小型安全コントロールシステムPNOZmulti 2を導入し、フェイルセーフのアナログ値処理により、移し替えプロセスを確実に監視することにしました。
高圧下でも安全に移動
水素 - 貯蔵から輸送まで安全に!

実績のある安全ソリューションの再考
当時の課題は、充填ステーションやその他の貯蔵施設におけるトレーラーの充填・放出プロセスを標準化し、シンプルかつ安全なものにすることでした。そして、安全コントローラを、ステーションではなく、トレーラーに取り付ける必要がありました。標準的なソリューションは存在しなかったため、GP JOULEとピルツは共同で小型安全コントロールシステムPNOZmulti 2を基盤とする独自の移動式安全ソリューションを新たに開発しました。このシステムは、ベースユニットPNOZ m B1と複数の安全アナログ入力モジュール、1つの安全リレー出力モジュールで構成されます。PNOZmulti 2は、フェイルセーフのアナログ値処理により、圧力と温度に関連するパラメータと重要な限界値が規定範囲内であるか、充填・放出速度が順守されているかを監視します。PNOZmulti Configuratorに組み込まれた「安全ランプ監視」ブロックを使用すれば、安全レベルSIL 2に該当する、動的な限界値監視を伴う高精度な限界値設定も可能となります。

さまざまな利点
- 移し替えプロセスの確実な監視と迅速なエラー対応
- 高精度で適応性に優れた安全ソリューション
- 安全で効率的なプロセスを実現するコンパクトなモジュラ式ソリューション
GP JOULEについて
GP JOULE(本社:ロイセンケーゲ、ノルドフリースラント)は、水素について、まだ十分に活用されておらず、発展可能性を秘めた「エネルギートランジションのバッテリー」と考えています。同社の設立は2009年で、総合的なエネルギーサプライヤーとして、持続可能かつ再生可能なエネルギーソリューションの開発と提供を行ってきました。現在では約1,000名の従業員を擁し、水素をはじめ、太陽光、風力、熱、モビリティなど各種の再生可能エネルギー分野で事業を展開しています。

ピルツ製品採用事例
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Eメール: techsupport-jp@pilz.com
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